砂をテーマに撮り続けていると浜松の中田島砂丘の砂の量、質では物足りず、3年前から鳥取砂丘にも足を運ぶようになりました。
中田島砂丘は砂が減り続け海岸浸食も止まりません。鳥取砂丘はどのように維持しているのか、砂丘を維持するためのサンドバイパスは行われているのか?堆砂垣はどのように作られているか?といったことを実際に目で見てみたいということも動機のひとつでした。
今回、昨年2023年と比べてもっとも大きな変化を感じたのは、火山灰露出地を砂で覆いかぶせて保護していたことです。大山の噴火で飛んできた火山灰は赤褐色で砂丘の砂の色との対比がとても美しく、ジオパークとしての砂丘の奥深さを体感できるスポットでした。とはいえ学術的に貴重な場所を雨ざらしで浸食させるわけにもいかないと砂を被せて保護されたようです。
被せるのに使用した砂は、砂丘入り口付近の堆砂垣に溜まる砂を使用しているということで飛砂の再利用を見ることができました。中田島砂丘の防潮堤に被せた砂が三か月もすると風で飛ばされるのと同じで、火山灰に被せた砂も飛んでいきますから定期的にサンドバイパスが行われるのでしょう。
2023年に撮影した火山灰露出地でのポートレートは貴重な写真となりました。人がいることで規模感が伝わり、肌の色との対比で火山灰の色が分かります。ブーツのヒールが見えることから砂と違って硬いという素材感も分かるのではないでしょうか。
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